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ああ、夢にまで見た御蔵島

mikura 八丈島で今度は東京に帰る人々が乗船して、いよいよかめりあ丸は御蔵島に向けて出港ですの。
八丈島と御蔵島間は約3時間。往路以上に揺れる船。トイレに行くにもどこかつかまらないとヨロヨロしてしまうくらいですの。

 
 そこへ運命の館内放送ですわ!
「えー、御蔵島へおいでのお客様にまたまた悲しいお知らせです。海上の状態が回復せずまたしても着岸が不可能との連絡が島から入りました。
本船はこのまま一路東京、竹芝に向かいます。なむー」

 O塚さんもわたくしももう掛け合う言葉がありませんの。ひたすら泥のように寝るだけですわ。時々よろよろとトイレに行き、
戻ってまた寝、本をぱらぱらめくり、また寝、、の繰り返し。周りを見渡すとやっぱり本を片手に持った屍が何体も転がっているですの。
ヒマだから本を読むのですがきっとみんな気持ち悪くなってきてそのまま生き絶えたに違いないですわ。

 八丈島出港から約11時間後、寝過ぎで意識朦朧としながらもデッキに出てみるとそこは穏やかな東京湾。
向こうに大都市東京の光が見えますの。携帯の電波も来ていたのでお師匠サマにメールを1本入れました。

「お師匠サマ。ゆきぴゅーですわ。御蔵島にいるハズがなぜか今、遠くに東京タワーが見えますのーーーーー泣泣泣」

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