分身ですの

ope 診察室の裏にあるベッドに案内されてしばらく待たされておりましたので、看護婦さんに、

「あのー、麻酔の注射ってお尻にするより痛いですの?」
と聞くと、ウソでも痛くないですよ、心配しなくていいのよ、と言って欲しいのに
「ええ、痛いです」
 とあっさり。が~ん。そして問題のヒザ小僧のオデキをちょんちょんと触って、
「ふふん、、結構大きくなるまで育てたわねー。どーやって切るのかしら」
 とかなんとかいいながら定規でサイズを測ったりしておりますの。もうゆきぴゅーの緊張は最高潮ですわ。そこへ手袋しながらセンセが現れて、

「では始めますので横になってください。最初の麻酔だけちょっと痛いけどあとはたぶん大丈夫だよ」
 と言ってるうちにヒザ小僧に注射の痛みがー!ガガガー、、いたぁ~い。痛いですわー。何回打つですのー?2回、3回~、、。
そのうち感覚がなくなってセンセの手が細かな動きをしてるですわと思っていたら、
「ほ~ら。取れましたよ」
と天井の一点を見つめるわたくしにガーゼに乗せられたその“臭いもの”を見せてくださいました。でも臭いはしませんでしたのよ。
白っぽくて得体の知れない細胞のようなものでしたのでジィ、、っと見入っておりましたら、さっきのコワイ看護婦さんが、
「これがあのオデキから出てきたあなたの分身よ」
 と言ってピンセットでつまみ、小ビンの中に入れてしまいましたの。そ、それ、どーする気ですのー?ゆきぴゅー、“分身”
と言われたものがビンに入れられてしまったのでちょっと悲しくなりましたの。
 それからセンセが起き上がっていいというのでそのとき初めて傷口を見たですの。それはまるでぽっかり穴があいたクレーターのようでした。
それから傷口を縫ってもらって終了ですの。
約半年連れ添った小さな分身を取ったゆきぴゅーはすっきりさっぱりしてこれで本当の新年を迎えたですのよー。

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