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津軽海峡線・冬景色 最終回

そのそろ青森駅に着くという頃、手に持っていた3枚の切符(※下記参照)をよくよく眺めていたら、この期に及んで新たな発見がありました。

「あれ?青森と新青森って違うんですの?」
「1駅くらいで近いらしいんですけどね、青森駅から新青森駅まで特急に乗り換えるんですよ」

とメガネのお兄さん。そういえばみどりの窓口のおじさんが「特急券無くてもこのまま乗れますからね」とかなんとか言っていたような、、、。乗るのはたったの5分くらいとのこと。めんどくさいですわねー、このまま新青森駅まで行ってくれてもいいようなものなのに。ところがこの乗り換えが想像を絶するものだったのでした。あぁ、大都会・東京は本当に遠いのであります。

急行券ってのはなかなか珍しいらしい

はやぶさは新青森駅から

栄光の無効印

わたくしたちを乗せた「はまなす」は5:40に青森駅に到着。そしてわずか4分後の5:44に出発する「特急つがる2号」に乗り換えて新幹線の発車する新青森駅に行くのですが、どうやら青森駅への到着が遅れる見込みだとのこと!どこまで冷や冷やさせられる一日なんですのー!つがるに乗れなければ指定をとっている東北新幹線はやぶさにも乗り遅れちゃいますわー。でもつづいてこんなアナウンスがあったのです。

3分遅れで終点の青森駅に到着の予定ですが、青森駅では特急つがる2号がこの列車の到着を待っているとの連絡が入っております(※原文そのまま)

このフレーズ、思わずメモしたくらい感動して涙が出そうになりました。“つがるよ、ありがとう~!待っていておくれ~!”と誰もが心の中で思ったはず。

ここまで来た!

AM5:48に青森駅到着。この時点で乗り換えする特急つがるの発車時間を過ぎている・・・

青森駅は4番ホームに到着。で、お隣の3番ホームで待っていてくれた特急つがるに乗り換えるのですが、先ほども申し上げた通りこれがものすごいことになってしまいまして、なぜってはまなすを降りたほとんどの人がつがるに押し寄せたからです。どこの車両も「押すな押すな!いや押せ押せ!」の大混雑。ただでさえ遅れて到着したというのに、車両に入れずあふれる人でいっぱいで、またしてもここで永遠に東京には帰れないんじゃないかという不安が・・・。でも感動的だったのは駅員さんの努力ですの。

「奥のかた、もう一歩もう二歩、中のほうにおつめ下さい!まだまだ乗り切れていないお客様がたくさんいらっしゃいます。ご協力お願いします!」

いつの間にかメガネのお兄さんとはぐれてしまったゆきぴゅーは、ガラガラとリュックサックと共に押しつぶされそうになりながら満員電車状態の特急つがるの中で耐えました。15分くらい経ったころでしょうか、ようやく「お客様!あともう少しです!もう半歩だけ中におつめ下さい!」とクライマックス的なアナウンスがあって、なんとか全員積み込まれたもよう。超満員の特急つがるはゆっくりと新青森駅にむけて動き出したのでした。定刻の5:44から20分ほどオーバーしての発車でした。

ぎゅうぎゅう詰めだけど写真は撮った
乗車率200%越え(推測)の特急つがる2号秋田行き

あれだけ苦労して乗ったのに、乗車時間たったの5分で新青森駅に到着。一斉に電車を降りた東京に帰りたい組はご覧の通り猛ダッシュで新幹線ホームへ。

大丈夫、はやぶさはきっと待っていてくれる

発車時間を過ぎていますが、ここまで来て定刻に出発しちゃうなんてことはないですわよねJRさん。と、この頃になると少しは気持ちの余裕も出てきたり。そういえば新幹線の改札は駅員さんが「お急ぎ下さい!切符は機械に通さなくて結構です。そのままお通りください!お急ぎ下さい!」とマイクで呼びかけていました。あんな光景を見たのも初めてです。

やっと新幹線! 
はやぶさ4号東京行き。こちらも発車を遅らせて待っていてくれました。

ようやく!ようやく!東北新幹線に乗車ですの。吉永小百合さんのCMで観たはやぶさですの。指定席に座ってゆきぴゅーがまず最初にやったこと。それはスマホの電源を確保することでした。ピコっといいながら数時間ぶりに息を吹き返したGALAXY Noteくん。おうちに帰ったらもっといいモバイルバッテリー買おうと心に誓いました。

日が昇る 
盛岡通過後に見た日の出。その後死んだように寝ていたらあっという間に東京に到着(9:34)

そしてそのまま向かった先はこちら↓。東京駅八重洲口前にある北海道のアンテナショップ『北海道フーディスト』ですの。4泊5日で北海道に行っておきながら、帰ってきて東京駅の前でお土産を買うというわけのわからない旅。ちなみに買ったのは白い恋人、ジンギスカン、松前漬けという超定番品です。

白い恋人買った

そういえばメガネのお兄さんとは新幹線の中でトイレに立った時にすれちがって“どうも~”と会釈を交わしたきり結局最後は会えませんでした。今回の津軽海峡線・冬景色の旅は、まさに『旅は道連れ世は情け』でしたわ。メガネのお兄さん、ありがとうございました。

そしてなんといっても今回一番感じたのは、鉄道って偉大だなってこと。新千歳空港で絶望的な光景を目の当たりにしてから16時間後、ちゃんと東京駅に降り立っていたことが素晴らしい!遅れたら待っていてくれるのが素晴らしい!夜中もガタンゴトンと海の下を走っているのが素晴らしい!(尾てい骨が痛いけど)
あぁこの旅のこと、早くカンタに話したいなーと思いながら、すっかり雪景色になったホームタウンまで電車に乗って帰ってきたのでした。

おわり

いつかまた会えるかな

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (10件)

  • 長旅のゆきぴゅー様はお疲れ様でしたが、読んでいる読者としては、ドキドキわくわくで結構楽しませて頂きました。でもってめがねのお兄さんがちょいと気になるのは私だけでしょうか。

  • 長旅と長編,ご苦労様でした.
    「メガネのお兄さん」との運命的な再会があることを祈っております (^_^)

  • 熊子さんへ

    楽しんで頂けてなによりです。
    メガネのお兄さんはすごくいい人でしたわよ。
    長距離列車の旅もいいものですわね。

  • cattleさんへ

    >「メガネのお兄さん」との運命的な再会があることを祈っております (^_^)

    ひゃ~、それはさすがにないと思いますが、、、
    山手線とかでばったり会ったりして(笑)
    そしたら運命感じますわね。

  • とんさんへ

    大河ドラマの主役を一年間演じきった清々しい気持ちでいっぱいです。
    っていうか、こんなに長くなるとは思っておりませんでしたの(汗
    読んで下さった皆さまもお疲れ様でした。

  • お疲れ~
    ほんと大変だったんだね~ 
    めがねのお兄さん、えぶりでぃ読んでもらいたいねぇ。名前ぐらいは聞いた?

  • さや吉さんへ

    お名前聞いてないですわ。
    えぶりでぃ読者の可能性は1億2000万分の1です。

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