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津軽海峡線・冬景色Part3

18時半。札幌駅に戻るとその足でその日2度目のみどりの窓口に行きました。

「あのっ!北斗星以外で東京に明日中に着く方法ってありますか?」

すると、とても親切な女性社員さんが親身になって教えてくださいました。

なんでも22時に札幌駅を出発して翌日の早朝に新青森に着く『はまなす』という急行があるそうで、青森からは東北新幹線に乗れば明日の朝9時半には東京駅に着けるというんですの。しかもお値段は22,000円ほど。北斗星の68,000円はちょっと無理がありましたがこれならゆきぴゅーでも大丈夫!まずはホテルに戻って内山先生にお話しなくちゃですわ。しかも先生、わたくしの部屋も一緒に延泊の手続きをしているはずだし。幸いにして泊まっていたのは札幌駅から歩いて2、3分の便利なホテル。大急ぎで走って戻って言いました。

「先生!私、先に東京に帰っていいですか?!(ゼーゼー)」

「帰るってどうやって?飛行機とれたのかい?」

「いえ、JRを使って陸路で!どうやら22時に出る青森行きの電車があるらしいんですの」

「ってことは夜行列車か。で、その切符はとったの?」

「まだです。先生に聞いてからと思って。それにホテル延泊の手続きしちゃってますわよね?」

「部屋は使ってないからキャンセルできるだろ。ホテルのほうはいいから早く駅に行って指定席とっておいで。10時発だったらメシ食う時間はまだあるな」

「た、たぶん!行ってきます!」

いったいホテルと札幌駅を往復するのは何度目ですのー?こちらもすっかりおなじみになったみどりの窓口にかけこんで、

「今晩の“はまなす”の指定席一枚お願いします!」

が、しかしここでもまた絶望的な答えがかえってくるではありませんか。

あいにく今夜の指定はいっぱいです

「え~~~?!」

「飛行機が飛ばないので鉄道を使われる方が増えていましてね。自由席に並んで頂くしかありません。ただ、はまなすは自由席車両が2両しかないので乗られるなら相当早めに並んだほうがいいと思いますよ。7時間半立ちっぱなしは大変ですからね」

ひょえ~夜行列車で立ちっぱなしって、未だかつてない苦行ですわーーーーー!

「ちなみに早めにって何時くらいですの?!皆さん何時くらいから並ぶんですの?!」

「それはなんとも、、、。お早めにとしか言いようが、、、」

「わかりましたわ!とにかく切符は買いますわ。新幹線を入れて東京駅まで一人お願いします!」

ホテルに戻って預けていた荷物を受け取り、ロビー横にある小洒落た海鮮居酒屋で内山先生と最後の晩餐ですの。時刻は19時過ぎ。早めに並ばないと座れないという恐怖からそわそわしっぱなしのゆきぴゅーに対して2泊延泊の腹をくくった内山先生の太っ腹なこと太っ腹なこと。

「ほら、これで札幌最後だから好きなもの食っていけ!」

生ビールとお刺身、カニクリームコロッケと松前漬け、最後に鮭のおにぎりと北海道っぽいものを大急ぎでかっ込んで、

「じゃ、内山先生、こんなバタバタで本当にごめんなさいですの!ではまた東京で!さようなら~!」

ガラガラを引きずって札幌駅に行く途中、カンタに電話。(ちなみにスマホは居酒屋の帳場で30分充電してもらって30%まで回復しておりました)

「かんちゃん、あのね、ゆきぴゅーなぜか今からね、“はまなす”って電車に乗ることになったですのよ」

「えっ?!急行はまなす?!本当に?!はまなすってね、北斗星やトワイライトエクスプレスやカシオペアを引っ張っているディーゼル機関車と同じのが引っ張っているんだよ、それからね、DD51っていうね・・・・・・・・」

「ぁあああ、、、かんちゃん、今はあんまり長く話せないですの。明日おうちに帰ったら電話するですわ。またね(ブチッ)」

はまなすが出発するホームは5番線。時刻は20:10。さぁどれくらいの列が出来ているですの~?!

つづく

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