この本、ただ面白いだけじゃなくってとってもためになる本です。『ダーリンは外国人』シリーズのような軽~いノリのエッセイかと思いきや、途中あれれ?これってビジネス書?みたいな感じでかなり自己啓発になったり。でも後半はまた面白エピソード的なお話でまとまっています。
タイトル通り、元FBI麻薬捜査官のダンナ様を持つ著者の田中ミエさんは化粧品や航空会社、ランジェリーなどの広告を手がけるバリバリのコピーライターさん。20数年前に遡るふたりの出会いから始まるのですが、彼女を落とすまでの2年間エアメール心理作戦(男性必読)、FBIをセミリタイヤして日本にお婿にやってきた話(持ってきた荷物がスゴイ)、そして結婚後の異常なまでの危機管理(!)、奥さんのキャリアアップへのノウハウなどなど、、、、すべてFBI仕込みの“ダーリン”は身につけたプロファイリングにのっとって行動するわけで、読んでいくと「えーっ?!マジですのー?!」ということばかり。特に、結婚しても子供ができても仕事を続けたいという奥さんのキャリアアップために注ぎ込んだ愛情はすごいと思いました。プロとして生き残ろうとしている彼女に、あれこれと要求して実践させたんですの。もちろんそれは身だしなみレベルをはるかに超えたそこまでするかー!的なものでした。
なぜなら、クライアントは生活感の漂う人間には仕事を頼みたくないものだ→精神的にゆとりがないから→毎日がいっぱいいっぱい→すでにその人の能力は限界である→という図式が成り立つからだそーで、その“ゆとり”のひとつにあげられていたのが髪のツヤ。“ダーリン”はことのほかこの髪のツヤにうるさく、彼女の髪を見るたびに「一流の美容院に行ってるの?」と言っていたんだとか。ゆきぴゅーはツヤの前にニオイですが。そしてついには「ボクの行っていたカリスマ美容師に一度ケアしてもらって、そのレベルのお店を日本で探そう」と言い出し、アメリカ行きの航空券を予約してきたというからびっくりでした。このあたりのエピソードは働く女子、必見かもしれません。
それから、危機管理が趣味だという“ダーリン”の徹底した防衛論も面白かったです。新居には日本一の錠前師をの話や、CDも砕くシュレッダーの話、どこのトイレでも入り方がFBIっぽいこととか、、、。
アメリカで起こることは必ず日本でも起こる!と説いてきたダーリンさん。麻薬犯罪やテロなどに対する話も興味深かったです。特にサリン事件のお話。最初松本で起きたサリン事件のニュースを見ていてコレはテロだ、実験的なテロだ、次に続くものがあるかもしれないと当時予言していたそうです。FBIをセミリタイヤしたダーリンさんはどんな目でこの20数年、日本を見てきたのかなぁ、、、。名インタビュアーでもある奥様に、そのあたりをぜひともインタビューしてもらいたいと思いました。
