五日目ですの


 最終日ですの。何をしたいですの?どこに行きたいですの?と聞くと「またウブドに行きたい」
とパパンママンが口をそろえて言うのでハマチャンに電話をして(すっかり専属ドライバー)
タクシー一日チャーターお願いしたですの。「オッケー、オッケー。問題ないデス」しかしお迎えに来たのはハマチャンではなく、

「ドーモー。わたしハマチャンの弟でマッチャンです。よろしくおねげいします」
「こ、こちらこそおねげいします」
というわけで「ハマチャンは今日用事がある」そうで、新たなドライバーさんですの。マッチャンも日本語がとてもおじょうずですの。
ウブドに行く車の中では延々
「日本人女性とバリ人男性の結婚が増えているけどお金目当てが多いからすぐ車を買ったり家を建てたりしないほうがいい。キミも気をつけろ」
とそればかりですの。皆さん気をつけましょう。

 ウブドでは美術館に行って、スーパーに買い物に行って、カフェでお茶して、最終日を満喫。
午後マッチャンの運転でホテルに戻っていよいよチェックアウトですの。しかしこれで旅は終わりではないですの。
最後にホテル変更のお詫びのスパ1時間無料サービス券を使うときが来ましたの♪
 “パパンのアロマテラピーマッサージ”へつづく

四日目ですの


 一日くらいはホテルのプールでのんびりするですわ、と、
その日は朝から欧米人のようなホテルライフを過ごしました。パパンとママンはパラソルの下でシエスタをとっている最中、
ゆきぴゅーは飛込みをしたり全力クロールで向こう側まで泳いだりと小学生のように一人で遊んでいました。
しばらくすると3歳くらいのガイジンさんの子供がパパママとプールに来ましたの。目が合ったらやっぱり笑いますの。
水のかけあいっこをしたりして遊んでいましたらそのうちにその子はゆきぴゅーにそのへんに落ちている葉っぱを拾ってプールの水にぬらして一枚一枚運んで手渡しする謎の遊びを延々続けるので、
それに付き合ってあげましたの。その子のパパとママはいいベビーシッターが見つかったとばかりにプールサイドでラブラブですの。

 どーやらわたくしには各国の乳幼児が反応するフェロモンが出ているらしいですわ。なぜ成人男性ではないのでしょうか。

 その日の夜はぱぱんとスルメをつまみに大関を飲みながら「プロジェクトX」を見て就寝ですの。

三日目ですの


 朝食後、カメラをもって目の前のクタビーチに行くと、
すぐさまわらわらと物売りのおばちゃんやぼったくりのビーチパラソル&チェアレンタル屋のにーちゃんが声をかけてきますの。
ゆっくり写真も撮れないのでもういいやと思って部屋に戻ろうとした時に自称“ハマチャン”と名乗るバリ人に声をかけられましたの。
流暢な日本語で「今日は何するの?もっとアクティビティ出来るビーチに行った方が面白いよ。ここは物売りが多いしね。
パパママと一緒?ボクの車大きいから大丈夫。一日チャーターしても安いよ。ノープロブレム!」一人の時は15分くらい粘るくせに、
この旅行では太っ腹のゆきぴゅーはハマチャンの提示した金額で即決してあげましたの。30分後水着をTシャツの下に着て、
帰りのパンツをバックに詰めてハマチャンの車に乗り込みました。もちろんパパンママンも一緒ですの。

 やってきたのはヌサドゥアビーチ(たぶん)。青い空、白い雲、上を見上げるとパラセーリングを楽しむ人々。おぉ、
なんだか本当にリゾートに来たって感じですわー。と、パパンが突然「帽子が欲しい」というのでハマチャンにどこかにお店ないですの?
と聞くと、ニィと笑ってパチンと指を鳴らしたかと思ったらどこからか帽子売りのおばちゃんがずらずら来るですの。
パパンは次から次へといろんな種類の帽子をかぶされてあれよあれよという間に4万ルピア(約500円)
でカウボーイみたいな帽子を買わされていました。
買ってもらえなかった帽子売りのおばちゃんはこんどはゆきぴゅーはママンに攻撃を開始したので「持っている!私たちは持っている!」
と断固として財布を開けることなくその帽子市は終了ですの。

 ゆきぴゅーはお師匠サマの所にいた時はお仕事でしかダイビングをする機会がなかった可愛そうなダイバーなので数年ぶりに念願の
「ファンダイブ」をやりたいと思っておりましたの。そのビーチでもダイビングが出来るというのでさっそく申し込み。
ゆきぴゅーが潜っている間パパンとママンはグラスボートに乗って真下に来るお魚を見て、
カメのいっぱいいる島に行くというよくわからんツアーをブッキングしてあげて二人をハマチャンにお任せしましたの。
そーしてゆきぴゅーは全身にタトゥーの入った海賊みたいな大男現地ガイドとともに竜宮城へー♪と思ったら水中に入ると伊豆よりも透明度の悪い海ですの
(泣)その上、流れがものすごく速くて時々海賊ガイドさんに足を引っ張ってもらうありさま。こ、
ここでもし何かあってまた命を助けられたりしたら数年前のお師匠サマの時と同じくわたくしはこの海賊の奴隷にならなくてはいけませんのー。
やっとつかんだ人権をそうそう剥奪されるわけにはいきませんのよー、
とそんなことばかり考えていたらろくにお魚さんとも遊べずぐったりとして2ダイブを終え、人間住むの陸の世界へ上がったのでした。

 陸ではパパンとママンとハマチャンがすっかり打ち解けて和気藹々世間話に花を咲かせビールなんぞ飲んでおりました。
「ハマチャンは京都に半年住んでいたことがあるんだって、なぁハマチャン」「そうです。
五条大宮のマンションに住まわせてもらって足場の仕事をしていました」「はぁ、そーですの」バリのリゾートで「五条大宮」
と聞いて一気にバカンス気分が吹っ飛びましたが、とにかくいい人そうなので安心ですの。